御坊保健所管内の肺がん死亡率が全国でも高いことを受け、喫煙率低下や受動喫煙防止に重点的に取り組んでいこうと、各市町や関係団体でつくる健康日高21推進協議会(会長=土生川洋御坊保健所長)は「たばこ専門部会」を発足させ、10日に第1回会議を開いた。
 メンバーは日高医師会、日高歯科医師会、日高薬剤師会、日高病院、和歌山病院、日高地方養護教諭研究協議会、県立医大と管内各市町、保健所。健康日高21(25年度から34年度までの10年間)では、管内の20歳以上の喫煙率18・5%(22年度調査)を8%にする数値目標を立てており、専門部会が中心となって実現へ取り組んでいく。
 第1回会議では、事務局が受動喫煙防止対策の必要性等を説明。国立がん研究センターの28年発表では、受動喫煙を受けなければがん等で死亡しなくてすんだと推計される人が少なくとも1年間で1万5000人に上るとされており、受動喫煙被害に遭う場所トップ3として飲食店、遊技場、職場への啓発活動の重要性も示された。
 健康日高21は本年度中に前半5年間の中間評価が公表されることになっており、分析結果を踏まえて今後、効果的な取り組みを検討する。委員からは「子どもへの出前授業は効果があるので継続していこう」「各市町単位ではなく、統一した施策を実践していく方が効果的」など活発な意見が出された。