日高川町は移住推進の一環として、移住希望者が短期滞在できる「移住お試しルーム」を開設した。寒川地内にある町営の集合住宅「グリーンキーパーハウス」の空き部屋を活用。日高地方の自治体では初の取り組み。町での生活を体験できるほか、空き家探しの拠点や空き家改修中の仮住まいとしての利用を想定しており、希望者のスムーズな移住を目指す。
 お試しルームは、移住希望者らを対象に低価格で1日から宿泊できる取り組み。施設となるグリーンキーパーハウスは農林業従事者向けに数十年前に町が建てたアパート。全12部屋あるうち、例年使用が3、4部屋程度で、半分以上が空室となっているため2部屋を活用する。間取りは1Kで簡易なコンロとシンク、風呂、トイレ、8畳の部屋があるほか、施設内にはキッチンやテレビ、テーブルセットなどを備えた共有スペースもある。
 料金は1人一日3000円で、3日目からは1000円、7日目からは500円。1人追加につき500円で、中学生以下と2人目以降の追加は無料。大人2人で宿泊した場合は7日間で1万4000円、1カ月で3万7000円となる。
 同様の取り組みは中津地区でゆめ倶楽部21の会員が農業体験なども含めて行っているため、町では美山地区の移住促進へ実施。県内では古座川町やかつらぎ町、紀美野町なども同様の取り組みを行っている。
 町では「気軽に滞在し、地域を知ってもらうとともに、空き家改修中などにご利用ください」と呼びかけている。