第99回全国高校野球選手権和歌山大会6日目の18日は2回戦3試合があり、第3試合では和歌山南陵が両チーム合わせて31安打、15得点の乱打戦を延長11回の熱闘の末に制し、創部2年目で公式戦初勝利となる夏1勝を飾った。第2試合の南部は相手を上回る11安打と自慢の打力を発揮したものの1点及ばず、昨年のベスト8超えはならなかった。
和歌山南陵
100301200 01 8
110030200 00 7
新宮 (延長11回)
南陵は初回1死から連打で一、二塁と攻め、中山の左中間適時二塁打で先制。4回には1死満塁から中山の二ゴロの間に追いつき、なおも一、三塁から寺田の左前適時打で逆転。さらに満塁としたあと、代打・青木の当たりが三塁手前でバウンドが変わる幸運な左前適時打となり、この回一挙3得点で試合をひっくり返した。
取られても取り返す。再び追いかける展開となった6回は1死二塁から寺田の中前適時打で同点。7回には1死二、三塁から藏屋の右翼線2点二塁打で勝ち越しに成功した。
7回裏に試合を振り出しに戻され、二転三転するシーソーゲームは延長戦へ突入。9回1死二、三塁、10回1死二塁と立て続けにサヨナラのピンチを凌いだ南陵は11回、先頭の山﨑が中前打。犠打と暴投で1死三塁と好機を広げると、2死後、中山が二塁強襲の適時内野安打を放ち、決勝の1点を奪った。
南陵の先発・水原は12安打を浴びながらも170球完投。9回絶体絶命の場面では疲れも見せず力のこもった投球で左飛、三振に打ち取り、11回も4番から始まる打線を簡単に3者凡退に仕留めた。攻撃陣から8得点の援護を受け、最後まで粘り強くマウンドを守りきった。
新宮の濱口、西から打ちも打ったり19安打をマークした南陵は公式戦5大会目でうれしい初勝利。先発出場8人が昨年と同じ顔ぶれで、1年経っての成長を証明した。3回戦は大会9日目の22日、第2試合(午前11時半~)で、昨年夏に敗れた智弁和歌山と激突する。
岡本哲司監督 なかなか簡単に勝たせてくれません。よく打ってくれたと思う。(3回戦の智弁和歌山戦については)昨年は砕け散ったが、ことしは四つに組みたいと思う。
星林
210000010 4
000110010 3
南部
南部は4回、先頭の森下が中越え二塁打。2死後、坂口が中前へうまく運ぶ適時打を放ち、2点差とした。5回は丸山の内野安打と森本のバント安打、犠打で二死二、三塁とし、森下が左前適時打。再び2点差とされた8回の攻撃では2死一、三塁から上村の右前適時打で詰め寄ったが、反撃もここまでだった。9回1死から森本が左前打。代打・小竹が遊ゴロ、一塁送球の間に三塁を狙った森本が惜しくもタッチアウトとなり、痛恨の走塁死で万事休した。
星林・島本に要所を締められ、11安打を生かしきれずに悔しい初戦敗退。エース・森下も10安打を喫しながら9回を1人で投げ抜いたが、あと一歩及ばなかった。