和歌山高専(角田範義校長)は12日、2年生対象に「わかやま学」特別授業を行い、講師に参議院議員青山繁晴氏の妻で東京海洋大学准教授としてメタンハイドレートの研究者でもある青山千春さんを招き、「和歌山県のエネルギー資源 メタンハイドレート」について聴いた。
 青山さんは、メタンハイドレートはメタンと水が高圧で固まったもので「燃える氷」として知られ、日本周辺の海底に大量に埋蔵されており、採取する方法が分かれば日本が資源大国になれる可能性があることを紹介。メタンハイドレートは海底では圧力がかかり氷の状態だが、地上(1気圧)では水とガスになってしまうなどで採取が難しく、これまでさまざまな方法が検討されてきた経緯を説明した。さらに海底下の砂層にある「砂層型」、海底表面に堆積する「表層型」の2種類のタイプがあり、ことし4月から6月にかけて行われた試験で「砂層型」の採取実験に成功したことを報告。「表層型」についてもさまざまな研究者が採取方法を検討しているが、いまのところ実現可能なアイデアがないことを話し、「皆さん、ぜひ採取に向けたアイデアを出してください。日本が世界をリードしている中、採取方法を見つければ大きな社会貢献となります」と呼びかけた。
 メタンハイドレートの燃焼実験も披露し、生徒たちは興味深そうに見入っていた。