障害者らが描いた絵画等を販売・レンタルする事業を展開するNPO法人ワークス・アールブリュット推進協議会(玉置徹代表)が、活動拠点として御坊市薗地内に「倉庫カフェWAWAWA」をオープンして1年。メーンのレンタル事業「社会貢献+アート」が好評で、年間契約は20社を超えるなど県内外の企業に広がっている。作品をデザインしたTシャツやバッグ、雑貨などさまざまなジャンルでも商品価値が高まっており、今後ますます注目を集めそうだ。
アールブリュットはフランス語で「生(き)の芸術」と訳され、美術の教育を受けていない障害者らが自由に表現する芸術として浸透している。
玉置代表は、アールブリュット作品を販売・レンタルし、収益を作者に還元する全国でも珍しい取り組みを平成25年からスタート。「和(わ)歌山からワ(わ)ールドにつながる輪(わ)」の思いを込めて、「わわわアールブリュット」としてブランド化し、全国の企業等にPR。少しずつ広がっていたが、昨年5月に倉庫カフェをオープンさせ、作品を実際に見たり触ったりしてもらえるようになったことで知名度は一気にアップ。とくに会社や店舗、病院などのインテリアとして絵を飾るレンタル事業「社会貢献+アート」が人気で、年間契約は大阪の15社をはじめ全国で20社を超えた。地元でも理解が深まり、御坊市内の3社が新たに契約している。
アールブリュット芸術家の育成にも取り組んでおり、御坊、和歌山市、大阪で開講。御坊は倉庫カフェで開催しており、一般のカフェ利用客がコーヒーなどを飲んでいる横のテーブルで子どもたちがアールブリュット作品を描くこともあり、障害者やアートへの理解や関心が自然と高まり、交流の場としても役割を果たしている。
レンタル以外に、作品のデザインへの活用でTシャツやバッグ、クッション、スマホケース、腕時計などさまざまなジャンルで興味を示す企業があり、新たな商品展開が期待されている。
玉置さんは「一般のお客さんとアールブリュット芸術家の交流の場になればと描いた夢が、1年で少しずつ形になってきた。ネットを見て大阪から遊びに来てくれるお客さんや、何より地元のお客さんが増えたのがうれしい。事業が広がれば作者の収入もアップし、さらなるやる気につながるので、これからも全国や世界に商品展開していきたい」と話している。

