県は、観光事業者向けに実施している「多言語電話通訳・簡易翻訳サービス」を今月から県内全ての消防本部に拡大。御坊市、日高広域の両消防でも運用が開始された。電話を転送や受け渡しすればコールセンターの職員が通訳してくれるシステム。外国人が直接行う119番通報でも利用できるようにすることで、県内全域での救急・緊急時の多言語対応が可能になった。
 増加する外国人観光客とのコミュニケーション向上のため、昨年度から宿泊施設や免税店といった観光事業者向けに実施しているサービス。県内17全ての消防本部で導入することで、言葉の壁を越えた一層の「おもてなし力」向上を図る。
 通訳パターンは①通信指令室での119番通報通訳(3者間通訳)②災害現場通訳(2者間通訳)――の2通りで、①は外国人からの119番入電に対して通信指令室がコールセンターに転送。オペレーターとの3者間通話で通報を受ける。②は災害現場から消防職員がコールセンターに連絡。外国人に電話を受け渡し、オペレーターとの2者間通話で内容を話してもらう。
 電話通訳は合わせて10言語で、英語や中国語(北京語)、韓国語、スペイン語、ポルトガル語は24時間対応。中国語(広東語)、フランス語、タイ語、ベトナム語は平日・休日問わず午前10時から午後6時まで、ロシア語は平日のみの午前10時から午後6時までとなっている。
 観光事業者向けだけだった昨年度(平成28年8月~29年3月)の実績は登録が132施設、通訳125件、翻訳380件。県内全ての消防本部での導入で、日本語が話せない外国人にとって救急、緊急時の利便性向上に期待がかかる。