みなべ町農業振興協議会が町民を対象に梅干しの消費動向を調べたアンケートで、「まったく食べない」と回答した人は全体の19・4%だったことが分かった。「ほぼ毎日食べている」の16・1%を3・3㌽上回った。この他、「月に数回程度」は33・0%、「週に1、2回」は14・5%、「週に3、4回」は14・2%。食べない理由のトップは「習慣がない」の43・7%だった。
アンケートの数字から梅干しを食べている人が多いとみるか、それとも少ないとみるか。総務省の全国家計調査では、2人以上世帯の消費量は726㌘(平成27年)。梅干しの1個当たりの重さは8~15グラム程度なので、2人以上の家庭の消費個数は年間で60個程度となる。これと比較すると町内の消費量は多いということになるが、「日本一の梅産地」という冠がつくと、「まったく食べない人が意外と多い」と思った人もいるのではないだろうか。
近年は梅の消費が低迷し、産地では販路の拡大に躍起だ。東京や大阪などの都心部に出向いてPR活動を展開。最近では中国にも視察に行き、国内だけでなく海外にも目を向け始めている。大きな市場に売り込むことは消費拡大への近道。しかし、産地で梅干しを食べていない人が多いとなると、「健康や美容にいいというのに、どうしてあまり食べられないのか」という疑念が生じてしまいがちだ。対外的なアピール力が弱まってしまうのではないか。
20~30年前、梅は「青いダイヤ」とまで言われた時代があった。その当時と比べると、いまは価格が半値以下に落ち込んでいる。再び梅の好景気を回復させるには産地からの盛り上がりも大切。梅が良くなれば、他の産業も潤う。家庭の食卓に梅干しを上げよう。(雄)

