先月28日は中国や台湾、韓国などで旧正月を祝う春節で、中華圏から休暇を利用して多くの観光客が訪れた。日本経済にとっては大きなプラス。「爆買い」という言葉も流行したほどだ。春節だけでなく年間を通じて日本に訪れる外国人は増加の一途をたどっており、2013年に1000万人を超えて1036万人となり、2014年には1341万人、2015年には1974万人と右肩上がりで推移。昨年は10月末時点で2000万人を突破した。
 旅行の仕方も変化しつつある。これまで首都圏や大阪、観光名所の京都が行き先の中心となっていたが、最近では地方にも目を向け始めているという。「もっと深く日本を知りたい」という考えから周囲を山に囲まれた静かで素朴な田舎に足を運ぶ外国人が増えているらしい。さらに政府は東京五輪が開催される2020年までに4000万人を目標としており、それが達成すれば都心部や有名な観光地だけにとどまらず、地方への増加が一層期待される。
 日高地方も例外ではないはずだ。しかし、それをただ漠然と待つだけでなく、日高地方の良さを知ってもらう必要がある。ことしの春節休暇にはみなべ町の紀州南部ロイヤルホテルに約1600人が中華圏から訪れたが、外国人たちに主な行き先を聞いてみると大半はやはり大阪や京都だった。観光については他の地域に行ってしまうことになり、外貨を獲得するという意味ではもったいない話である。しかし、どれだけの訪日観光客が当地方の豊かな自然や歴史などを認知しているかが問題。梅干し、釣鐘まんじゅう、ヤッホースポット、真妻わさびなどに興味を持つ外国人がいるかもしれない。もっとアピールしてみてはどうか。(雄)