日高川町玄子、浄土宗法性山円通寺の豊嶋英雄住職(62)は、ことしも寒の入りの5日から恒例の寒行を始めた。7日には1000日を達成。「多くの皆さまのおかげで1000日に到達した。まだまだ通過点と思い、体力が続く限り行っていきたい」と決意を新たにしている。
 寒行は寒の入りの1月6日(年によっては1月5日)から2月2日までの28日間、夜間に「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えながら歩く修行。豊嶋住職は、網代笠に墨染の衣、手甲(てっこう)、頭陀袋(ずだぶくろ)を身に着け、伏鉦(ふせがね)を鳴らしながら周辺を歩いており、コースは毎日、1回に3時間程度、距離にして約15㌔となっている。
 27歳のころ「本来の僧の姿とは」と考えて始め、ことしで36年目。この間、体調がすぐれない日もあったが、一日も休むことなく1000日を達成した。
 1000日に際し「道で出会う人に声をかけていただいたり、体調を気遣ってくれる人もおり、自分だけの力でなく、皆さまのおかげでここまでこれたと思っています」と感謝。「ただ1000日は目標としていたのでなく、通過点です。これからも続けていきたい」と決意。7日も夜道に念仏の声と鉦の音を響かせ、1000日を記念して千津川の尊光寺で礼拝も行った。