テレビの特集で、大手外食チェーン店のセントラルキッチンが紹介されていた。セントラルキッチンとは飲食店、病院、学校などの集中調理施設のことで、食材の仕入れを一括して行い、一挙に大量の料理を作ることでコストダウンが図られ、同じ場所、方法で調理を行うため品質、味の均一化も可能になる。
 このセントラルキッチン、鶏肉を切る作業については手作業だったのが意外なところ。価格競争の激しい外食産業。全自動の大型機械を導入した方がコストダウンできると思うが、それでは毎年、何回もあるメニュー変更に対応するのが困難という。手作業なら「あすから180㌘の肉を150㌘に」などとのオーダーにも即応。意外な手作業も費用対効果にかなっている。鶏肉を同じ大きさに切ることはどこの店でも揚げ時間を同じにでき、調理の効率がよくなるから必要なのだが、単に機械を導入すればいいというわけではない。
 人が切る分、その他の作業では生産性のアップへ日々努力が重ねられている。自社の調理経験者が重たい鶏肉の入れ物をリフトアップする機械を改良したり、自動的に入れ物が移動するラインを考案したりしている。力のない女性でも仕事がしやすいようにし、生産性を向上させている。
 美浜町議会での議員の発言だったと記憶しているが、ことし100の労力でモノを作ったとすると、来年はそれ以下で作れるようにならないと太刀打ちできない。まったくその通りである。現場、経営者が一体となって新しい設備に頼るだけでなく知恵を出し合い、トヨタ方式で一躍世界的に知られるようになった「カイゼン」に取り組めるかどうか。儲かりのヒミツから学ぶ姿勢はどの世界にも求められる。 (賀)