南部仏教会(原田武俊会長・新福寺住職)は10日に旧南部町内で「困っている人に善意を」と恒例の歳末たすけあい托鉢を実施した。宗派を超えた9カ寺の住職ら12人が参加し、旧町内をくまなく歩いて回った。
 昭和2年、同会が設立したふたば幼稚園(現南部幼稚園)の運営資金を集めるために始めたのがきっかけ。戦後、幼稚園の運営が軌道に乗ってからは、歳末のたすけあい運動として行っている。ことしで90回目。
 堺の常福寺に集合し、黒い僧衣を身に着けて出発。鉦(かね)を打ち鳴らしながら埴田、山内などを托鉢して回った。午後1時から夕暮れまで約4時間にわたり10㌔を歩いた。僧侶らの姿を見た住民らは「托鉢は、南部仏教会の恒例行事にもなっている。困っている人に手助けをしたい」と寄付金を差し出していた。みなべ町社会福祉協議会を通じて歳末たすけあい運動に寄付する。