アニメガンダムシリーズの「機動戦士ガンダム00」をご存じだろうか。ガンダムと言えば大型ロボットのことで、この「00」では、「GNドライブ」というシステムでロボットが動く。GNは「GUNDAMNUCLEUS(ガンダムの中核)」の略で、これまでのロボットの動力概念を覆す新型の動力炉。重粒子を崩壊させることでエネルギーを得るため、半永久的に稼動できるらしい。何のことだかよく分からないが、とにかく現実にこんなものができればすごいと思っていた。
先日、NASA(アメリカ航空宇宙局)が常識破りのロケット推進装置のテストを行い、動作が確認できたというニュースが目に止まった。その推進装置の名前はずばり「EMドライブ」。どこかでよく似た名前を聞いたと思ったら、ガンダムの「00」だった。
ちょっと興味があったので調べてみると、EMは、「ELECTROMAGNETIC(電磁)」の略。従来のように液体水素などの燃料を噴射させた反作用で前に進むロケットエンジンとは全く異なる仕組みで、密閉された容器の中でマイクロ波を反射させるだけで推進力が得られる。分かりやすく言うと、車の中でハンドルを押すと、車が前に動くといった感じ。しかも燃料がいらないから半永久的に移動が可能。これまでの物理法則では説明がつかず、原理は分からないが、推進力は生み出されている。
謎のEMドライブが解明されれば、無限航行による宇宙開発にとどまらず、車や物体の移動などに大革命を起こすだろう。まるでアニメのような遠い世界の出来事が、身近に迫っていることに驚きつつ、科学の進歩に興味は尽きない。 (吉)

