秋祭りたけなわである。仕事柄、取材で各地の祭りを見る機会が多い。印南で生まれ育った筆者は幸い大の祭り好きが手伝って、他地域の祭り取材も楽しくさせてもらっている。なかでもことしの御坊祭は開催前から台風の影響が心配されたが、ふたを開ければ警報こそ発令されたものの雨も風も大したことはなく、無事開催できたことはうれしかった。祭りが中止になるということは、祭り好きにとっては関心のない人が想像できないほどつらいことだ。台風進路の予想や観測が進歩したことに感謝し、通常通り開催を決めた関係者の判断にまずは敬意を表したい。何より、警報に配慮して各組が制限時間の1時間を守ったことは、さすが祭り好きの集まりだと感心させられた。
 「人を見たけりゃ御坊祭」といわれるほどのにぎわいは、うらやましいぐらいである。いざ宮入りの順番を迎えた若衆の熱気、活気は見ている側もテンションが高くなるほど。自分とこの祭りではなくとも、カメラを構えた筆者も思わず心の中で「ソレ、ソレ、ソレ、ソレ」と口ずさんでしまう雰囲気はほかではなかなか味わえない。日高地方最大といわれるにふさわしい祭りであるのがうなずける。
 とはいえ、祭り好きの多い日高地方、祭りの規模の大小にかかわらず、生まれ育った地元の祭りが最高なのはいうまでもない。多くの祭りが行われた第2土・日曜日、写真を撮りに三つの祭りを訪ねたが、いずれも楽しそうに、ええ感じにはじけていた若者の姿に見ているこちらも心が和んだ。スマホやゲームなどさまざまな娯楽があふれる時代でも、まだまだ祭り好きが多い日高地方は、活気と魅力あふれるまちと自信を持って言おう。  (片)