会社や自治体のトップが物事を決め、部下に指示して実行させる「トップダウン手法」。強力なリーダーシップを発揮して、成功している例も多いが、半面、従う者のやる気を維持させていくのが難しい点もある。一方、下からいろいろ意見を出し合って物事を決めていく「ボトムアップ手法」では、自分たちで決めたことだから、当然モチベーションは高い。
先日、由良町とふるさと協定を締結している摂南大学(大阪府寝屋川市)が、同町役場で観光産業振興をテーマに町民と初のワークショップを行った。観光名所を活用した斬新で奇抜なアイデアが続々。個人的には、戸津井鍾乳洞でのリアル脱出ゲームがおもしろいと思った。洞内は岩場がむき出しになっているので、安全面に配慮しなければならないが、期限限定イベントとして取り入れれば、入場者アップにつながるのではないだろうか。
あと気になったのは、春夏秋冬の季節ごとに花火大会開催。現在、日高地方では御坊市など、年に1回、花火大会をするだけでも多くの寄付集めが必要となっており、もし年4回も開催するとなると財源が大きな問題。ちょっと難しいとも思うが、ワークショップでは、出された意見を否定しないのが大前提。財源確保が難しくても、まずは楽しく夢を語り合い、実現に向けて努力していくことが大切だ。
そして、今回のワークショップで一番のポイントは、住民自身がボトムアップでまちづくりを進める第一歩にすること。参加者には、自分たちで出したアイデアだからこそ、モチベーションを常に高く維持しながら実行部隊となり、さらに取り組みの輪を広める役割も担ってほしいと期待している。 (吉)

