12日昼、由良町戸津井の海で友人らと泳ぎに来ていた大阪市の男性が溺れ、心肺停止の状態で病院に搬送されたが、死亡した。
 亡くなったのは大阪市港区の契約社員、樫原幸一さん(36)。現場は戸津井大橋南詰めから西約100㍍、通称「めずの浜」から沖10㍍付近の海で、同日午前11時55分ごろ、男性が溺れたと119番通報があった。
 海南海上保安署によると、樫原さんは職場の仲間ら計9人で大阪から海水浴に来て、当時1人で泳いでいたところ溺れた。友人が「助けてくれー」と叫んでいるのに気づき、水深約2㍍の海中に沈んでいるのを発見。近くを航行していた小型渡船に助けを求め、樫原さんは小引漁港に搬送されたあと、救急車で御坊市内の病院に運ばれたが、午後3時38分に死亡が確認された。
 ことし御坊署管内で発生した水難事故は3件目。3人目の犠牲者となり、近くで家族と遊んでいた地元の30代男性は「風も波もあるし、気をつけていたところ。大変な騒ぎでした」と話していた