和高専産官学技術交流会(会長・上西一永大洋化学㈱代表)の総会が4日に花ご坊で開かれ、2年前から取り組んでいるハイブリッド型水耕栽培で新たにワサビを試験栽培し、順調に生育していることが報告された。印南町が発祥とされるワサビの最高級品種「真妻わさび」で、気象条件に左右され、栽培が難しいとされる地元特産の安定生産が期待されている。
ハイブリッド水耕栽培は、大洋化学が中心となって同交流会が開発したオリジナルの栽培技術で、銀イオン水精製機とLED照明で野菜等を育てる方法。二段式や三段式の棚栽培が可能で、限られた面積でも効率的に収穫できるなどのメリットがある。
これまでレタスやバジルなどさまざまな野菜の生育に成功しており、地元特産であり市場でも付加価値の高い真妻わさびを育成しようと、ことし2月から実験用コンテナの中で栽培をスタート。4カ月余りが過ぎたが、順調に生育している。ワサビは気温、水温、日射量などのほか鳥獣被害もあり生産者は苦労の連続。水耕栽培が成功すれば、地域ブランドの安定生産につながると期待がかかっている。
総会で研究状況を報告した大洋化学㈱経営企画グループの大川葵さんは「1年で10㌢ほどの大きさになり、出荷できる。葉は2週間ほどで大きくなるので、加工して商品にすればコスト低減にもつながる」などと明るい見通しを説明した。
三段式水耕栽培棚は、今月27日から3日間、東京ビッグサイトで開かれる施設園芸・植物工場展にも出展される。
総会では、任期満了に伴う役員改選も行われ、会長に上西さんを再選した。任期は2年。本年度事業計画では、ロボットフェスへの協力や水耕栽培の販路研究などを決めた。

