震度7の揺れが2回も襲った熊本地震から2カ月余りが過ぎた。現地では少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるようだが、以前の生活に戻るにはまだまだ支援と時間が必要。わずか数十秒から数分の揺れで多くの建物や人々の生活を破壊し、多くの尊い命をも奪う。地震とは本当に恐ろしい。20年前、筆者がそれほど怖いと思っていなかった地震のイメージを一変させた阪神大震災以降、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震など日本列島では大きな地震が相次いでいる。日本に住む以上、地震は必ず覚悟しなければならないが、いまはまさに活動期に入っているとの認識を持つべきだろう。
 先日、文科省の地震調査研究推進本部が発表した、今後30年間で震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は、和歌山県は57%。2年前の公表時よりも2?上昇した。年数が進めば確率が上がるのは当然で、57%といわれてもあまりピンとこないが、天気予報で降水確率50%といわれるとおそらく降ると考える数字。つまり30年以内におそらく来ると思っておく必要がある。最近の報道からもう一つ。「南海トラフ地震では、プレート境界などの断層が30~50㍍ずれる」と、大阪大などのチームが発表した。東日本大震災では80㍍ずれており、南海トラフ地震でも東日本大震災と同程度の津波が起こる可能性がある。
 むやみに恐怖をあおるつもりはない。しかし、いずれの地震もなんの前触れもなく突然襲ってきたことを考えると、忘れたころにやってくるという言葉が頭をよぎる。台風やゲリラ豪雨が増える時期だが、ことあるごとに地震津波への意識を常に持つことを心がけたい。防災力とは住民の防災意識にほかならないのだから。(片)