参院選和歌山選挙区(改選数1)に立候補を予定している3氏を招いた公開討論会が20日、岩出市のホテルいとうで開かれ、多くの18、19歳の新有権者らに政策をアピールした。
 県内の大学生らでつくるわかやま夢スクール実行委員会が主催。県内の4高校で行ったアンケートをもとに6項目の質問を選定し、各立候補予定者が2分間で考えを披露した。
 出席したのは、自民現職の鶴保庸介氏(49)=公明推薦=、幸福実現新人の西本篤氏(46)、無所属新人の由良登信氏(64)=共産、社民、生活推薦=。「若者にアピールする政策」では、鶴保氏は「制度上の制約があり、若者のチャレンジ精神が妨げられている。挑戦するためにさまざまなセーフティーネットが敷かれた社会をつくることが必要。若い人が世界に目を向けやすいような教育や交流を進めていくような政策を考えたい」、由良氏は「大学の教育費が高すぎる。国庫負担をもっと増やす政策が必要。そして若い人が正規で雇われない雇用形態を改善したい。ブラックバイト、ブラック企業をなくすため、残業規制を盛り込むよう労働基準法を改正する」、西本氏は「若い世代には疑問がいっぱいあると思う。知りたいことが分かる制度があればいい。学校とは別に、専門知識や技術を学べる環境をつくりたい」と答えた。
 「若者の流出」については、由良氏が「働く場の確保のため、企業誘致に加え、地方で頑張る地場産業を大切にする」、西本氏は「新幹線やリニアモーターカーを整備し、移動スピードを速めることで地方と都市の交流を深める」、鶴保氏は「都会に出ても、いつでも戻ってこれる状況をつくることに尽きる。自分たちの地域は自分たちで変えられる仕組みをつくり、都会での経験を地方で生かせる制度をつくる」などと話した。