2015年度版の水産白書によると、国民1人当たりの年間水産物消費量は27・3㌔で、ピーク時の2001年度に比べ3割減。かつてないほどの「魚離れ」が進んでいるそうだ。魚を食べないのは若者世代が多く、理由は「調理が面倒」「割高」「食べにくい」などで、さらに食生活の欧米化で肉を食べる量が増えているからだという。
しかし、魚を食べないことでカルシウム不足となり、子どもの骨折や骨粗鬆症が増えているとも言われる。確かに刺し身やすしなら食べやすいが、骨がついたままの煮付けや焼き魚は食べにくい。発育盛りでがつがつ食べたい子どもにとっては、結構面倒臭いだろう。それでも魚には、「DHA」や「EPA」といったいわゆる頭をよくする栄養素が含まれているし、サバやアジなど青物には善玉コレステロールも多い。ぜひ子どもを持つ家庭では食卓に出す機会を増やしてほしいと思う。
先日、志賀と比井小学校がヒラメの放流体験を行い、事前に県内漁業について学習した時の話。講師の人がクエやイサギ、ガシラなどの写真をみせて何の魚か質問したところ、いずれも回答したのは比井の子どもたち。さすが比井は港まちなので普段から魚を見たり、食べたりする機会が多いのかもしれない。一方、志賀と言えば大半が内陸部。一概に言えないが、魚を見る機会が少ないのかもしれず、放流は貴重な体験になったに違いない。
ヒラメの稚魚放流は資源を増やすのが目的だが、子どもたちには、稚魚が元気に泳いでいく姿に、命や地域資源の大切さを感じてもらう機会にもなれば。そして、地域資源に感謝の気持ちを持って、魚も好き嫌いなくしっかり食べよう。(吉)

