保守を二分する御坊市長選史上まれにみる激戦から一夜明けた23日、全国現役市長最多の7選を果たした柏木征夫氏(75)=御坊市薗=が市内で共同記者会見を行った。柏木氏は「4年後は後継者にバトンタッチしたいと思っている」と最後の1期になることを明らかにした上で、1~2年後をめどに副市長を選任することや、6月議会で子ども医療費無料化拡大などを提案していく考えを示した。
 23日は午前4時半ごろに起床し、ニュースなどを見て普段通りに過ごしたあと、共同記者会見に臨んだ。
 来月に控えている6月議会に向けて「認知症対策や、選挙戦で公約に掲げた子ども医療費無料化を高校卒業まで拡大するため、補正予算に計上して早速提案したい」とただちに実行する施策を示した。選挙前から配置の考えを持っていた副市長については「まずは条例改正案を提案し、同意を得なければならない。そこから人選する。1年から2年はかかるだろう」と見通しを示した。後継者についても触れ「体力的にも最後の1期になるだろう。後継者にふさわしい人を御坊出身者から考えていきたい」とし、副市長イコール後継者になるのかの質問には「それは市民が解釈すること」と明言は避けた。最後の1期も「安心して子を産み育て、年を重ねることができる安全なまちづくりへ、長期総合計画をベースに進めていく」と力を込めた。
 選挙戦を振り返り、「市民の皆さんが御坊の自治を守った。多くの市民が集まってくれてまちを歩き回ってくれたおかげ」と感謝し、「初当選のときも印象に残っているが、今回の方がうれしい」と笑顔を見せた。今後の二階俊博総務会長との関係を問われると、「私自身は変えるつもりはない。今回も私自身はスタンスを変えていないつもり」とし、「陳情等は今後も県出身の国会議員にお願いしていくのが市長として当然。変えてはいけない」などと話した。26日午前9時から初登庁する。