日高川町の市木久雄町長は20日に役場で開かれた総合教育会議の中で、公約に掲げている小中学校の給食費無料化について、町内で使える子育て支援券を発行する考えを報告した。無料化の問題や反対意見を踏まえた代替案。金額は子ども1人につき年間給食費と同等の5万円程度。9月議会に約4000万円の補正予算を提案し、10月の配布を目指す。
 町では保育所と第3子以降で給食費無料化を実施。市木町長は公約で小中学校の給食無料化を掲げていたが、反対意見が多いなどとして実施に踏み切れていなかった。3月議会では議員から指摘を受け、「御坊市の生徒もいる大成中での市と兼ね合いがあるほか、『そこまでしなくてもいいのでは』『時期尚早』などの声もある」とする一方、「個人的に強く思っている」として引き続き検討する姿勢を示していた。
 教育会議では湯川宗一教育長ら教育委員5人を前に説明。「当初無料化を考えていたが、各所で意見を聞く限り、反対が半分か6割ある」とし、「無料化に代わるもの」として子育て支援券を実施したい考えを報告。「第3子の給食は無料化しているため、第1子、2子が対象。1人当たりの年間給食費と同等の5万円程度を考えており、地域の商店の振興につながるようプレミアム商品券のように地元で使えるようにしたい」と説明。本年度分については10月から半年間使用できるようにし、好評であれば引き続き行っていきたい考えを示した。
 教育委員からは給食の無料化については「無料になれば命をいただくというありがたみがなくなることが考えられる」などとして反対意見が出たが、支援券の発行については町執行部が進めることとして意見は出さなかった。
 また総合会議では湯川教育長が、現在小中13校すべてが自校方式で行っている給食調理を、丹生地区と美山地区で親子方式に変更することを報告。親となる学校で給食を作り、子となる複数の学校に配達する方式。すでに当初予算に調理場の改修費を計上しており、29年度からの導入を目指す。