甚大な被害が出ている熊本地震の被災者支援へ16日から現地へ出動していた国保日高総合病院の災害派遣医療チーム「DMAT」のメンバー5人が19日夕方、活動を終えて無事帰還した。現地では、対策本部の運営支援や、倒壊の危険がある病院から関連施設への患者搬送などのミッションを担当。メンバーは「日ごろの訓練や研修の重要性を痛感した」と、教訓を今後に生かす決意を新たにした。
メンバーは、業務調整員の藤本順智課長補佐(医事課)、リハビリテーションセンターの橋尾学技師長、看護部から主任看護師の塩路ゆかりさん、看護師の岩越たまみさん、山本悠貴さん。本震とされる16日未明の震度6強の地震発生後に県から派遣依頼を受け、隊員5人が準備を整えて同日午前9時ごろには同病院を専用車で出発。10時間かけて宿泊施設のある福岡県に到着し、17日に被災地入り。田辺市紀南病院の隊員、京都府から派遣された隊員との混成チームで活動した。初日は熊本市の熊本赤十字病院に設置された対策本部の運営サポートを担当。各地から集まったDMATの調整や指揮・統制を行った。夜は2時間程度の仮眠だけで、翌18日は同じく熊本市内で倒壊の危険がある病院から別の施設へ患者を搬送するミッションをこなした。
同病院に到着したメンバーを曽和正憲院長や職員らが拍手で出迎えた。チームリーダーの藤本課長補佐は「DMATとして初めての出動でしたが、研修会等で他府県のメンバーとも普段から顔を合わせていたので、現地でもスムーズに連携できた。顔の見える関係づくりが大切だとあらためて感じた。近い将来、当地方でも南海地震の発生がいわれているので、経験を今後に生かしたい」と学んだことの大きさを強調。塩路さんや岩越さんも「患者を搬送する道沿いではたくさんの倒壊家屋があり、まだまだ支援が必要だと感じた。迅速な被災者支援のため、派遣依頼から出動までの時間をもっと短縮できるよう、普段から万全の準備を心がけておきたい」と話していた。

