美浜町和田、独立行政法人国立病院機構和歌山病院(南方良章院長)の一般病棟・重症心身障害児(者)病棟建て替え工事の竣工記念式典は28日に新施設で行われ、医療関係者ら約120人が出席した。新病棟には大地震発生時の津波対策が施され、地域住民約1600人分の避難場所も確保している。南方院長は「当地域の災害対策、医療安全ゾーン形成における中心的な立場として貢献できると期待している」と式辞し、テープカットで無事完成を祝った。
開会の辞に続いて壇上に立った南方院長は「東南海・南海地震発生時に生じる県推定13㍍の津波に対する対策を施しており、入院患者さんの安全確保のみではなく災害時には地域住民の避難場所を提供することも可能」と施設を紹介。「風光明媚な松林内には美浜町役場、小学校、中学校、支援学校、陸上自衛隊も位置し、この新病棟が当地域の災害対策、医療安全ゾーン形成における中心的な立場として貢献できることを期待しています」と式辞を締めくくった。
仁坂吉伸知事代理の野尻孝子県福祉保健部健康局長は「今後とも地域の中核病院として貢献いただけるよう期待している」と仁坂知事の祝辞を代読。森下誠史美浜町長、柏木征夫御坊市長らからも祝辞が寄せられた。設計監理の梓設計(本社・東京都)、建築工事の㈱イチケン(同)、電気設備の㈱九電工(本社・福岡県)、機械設備の東洋熱工業㈱(本社・東京都)の契約業者4社に感謝状を贈呈。南方院長、森下町長、柏木市長ら7人でテープカットを行った。
式典終了後には内覧会も開かれ、南方院長の案内で出席者が新病棟内を見て回った。
新病棟は総事業費約38億3000万円を投じ、外来診療・管理棟南隣に建設。平成26年8月から工事に取りかかった。鉄筋コンクリート造り5階建て、延べ床面積約1万4000平方㍍。1階はピロティ(津波が抜ける空間)と売店、多目的室など、2階から4階までが病室で、一般病床150(結核病床15含む)、重心病床160の計310床となっている。5階は重心患者の療育訓練室のほか、地域住民の避難場所(約1600人分)を確保している。病室は大地震発生時の津波想定深より高い5㍍以上に設置され、4月10日から供用を開始する。新病棟の東側には7月20日の完成を目指してヘリポートも整備される。

