御坊市塩屋町南塩屋の県就農支援センター(大江吉人所長)は13日、県内で新規就農や農業法人等への就職を目指す人を対象とした「UIターン就農相談フェア」を開催。県内外から集まった12人が農業体験に参加し、花の収穫や野菜の種まきなどを体験した。
 県は同センターと県農業大学校を中心として、新規就農者育成を目的に各種研修を実施。年間の就農者数はリーマンショック後の平成22年度には過去最多の180人にまで増えたが、景気の回復とともに研修参加者も減少し、25年度は136人、26年度は135人と伸び悩んでいる。
 今回は就農相談のほか、事前申し込みのあった12人が農業体験に参加し、研修ハウス内でスターチスの収穫を体験。指導員からスターチスの花の特性、出荷時期の見極め方、サイズの揃え方などについて説明を受け、ハサミを手に一本ずつていねいに収穫、ネットに束ねる作業を実践した。
 午後からは日高川町でイチゴを栽培しているセンターOBの先輩就農者のほ場も見学。京都市から参加したサラリーマンの井上武利さん(36)は、「近く印南町へUターンする予定です。実家はミニトマトの農家で、まだ何を栽培するかは未定ですが、自分も印南へ戻って農業をやろうと考えています」と話していた。