がんの死亡割合が全国水準より高い御坊市は新規事業として28年度、とくに受診率が低い胃がん、肺がん、大腸がんの3種類の検診について年齢に応じて無料化する。年齢が高くなるにつれて発症割合も高まることから、無料対象は50歳、55歳、60歳、65歳に限定。早期発見・治療でがん死亡率低下へ向けて、自分の体を見つめ直すきっかけにしてもらう。
和歌山県は全国平均と比べがんの死亡割合が高いとの統計があり、御坊市は25年度に過去20年間の病気別死亡割合を調査。その結果、いずれのがんも全国水準を大きく上回っており、中でも男性は肺がん、女性は胃がんの死亡割合が高いことが分かった。死亡率を下げるためには検診を受診して早期発見、早期治療が必要不可欠で、検診受診率が20%にも満たない胃、肺、大腸がんに絞って無料化することにした。いずれも50歳を超えると発症率が高まるとされており、対象年齢は50歳から65歳まで5歳刻みの4階層で、対象人数は約800人になる見込み。
市が実施している集団検診(バス)での料金は胃がん500円、肺がんと大腸がんは100円、施設で直接受診する個別検診は胃1600円、肺500円、大腸400円かかるが、対象年齢の人はすべて無料となる。乳がん検診は40、45、50、55、60歳、子宮がん検診は20、25、30、35、40歳を対象にすでに無料化を行っており、28年度も継続する。
同無料化は、「節目年齢検診無料化事業」として4日開会の当初議会に関連予算200万円を計上している。同事業はまち、ひと、しごと総合戦略に盛り込んでおり、死亡率低下で人口減対策につなげていく。市健康福祉課では「無料対象年齢は働き盛りの人が大半になります。がんは早期発見・治療で完治できますので、仕事で忙しい中でも健康について考える機会にしてもらいたい」と話している。

