特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、御坊署の保富速人署長は22日、JA紀州美山支店の副支店長、杉谷昌美さん(54)に感謝状を贈った。
 杉谷さんは2月4日午後2時30分ごろ、支店に現金の貸付契約で訪れた日高川町の80代女性に応対し、架空請求の詐欺被害を未然に防止。女性は老人福祉施設の入所権利に関する手口でだまされていた。
 「お金がいるので共済を解約したい」「現金100万円を貸してほしい」という女性に対し、融資担当の杉谷さんが使い道を尋ねたところ、女性が返答に戸惑ったため、だまされているのではないかと直感。詳しく話を聞きながら理解を求め、美山駐在所に通報した。
 署長室を訪ねた杉谷さんに、保富署長が感謝状を贈呈。「なかなか被害が後を絶たないなか、今回のケースは見破りづらく、免れたのは地域に密着した信頼ある業務のたまもの。これからもよろしくお願いします」と述べ、杉谷さんは「顔を見たら、どこの誰かわかります。あまり来店されないお客さまでしたので、普段より注意して聞かせてもらったのですが、話してくれてよかったです。日ごろのコミュニケーションが大事だとあらためて思いました」と話した。