いまさらだが月日の経つのは早く、ことしも知らぬ間に1月が終わりもう2月も折り返した。来月には、あの東日本大震災からもう5年になる。忙しい毎日を送っているのは皆同じ。そんな中でも忘れてはいけないものがある。防災に対する意識もその一つ。いざというとき生死を分けるものはやはりこの意識の高さであり、日ごろからの心がけであろう。先日、御坊商工会議所津波防災研究会の講演会で、同大震災を経験した岩手県大槌町議会副議長を務める芳賀潤さんの講演を聴き、あらためて備えとは何かを教えてもらった。
一般住民目線で教訓を話していただき、すっと耳に入ってきた。いくつか紹介すると「停電は場合によっては2カ月復旧しない。オール電化の家庭でも炊き出し用のカセットボンベが必要」「ライフラインがストップした状態での訓練が理想」「食糧備蓄は最低3日分用意して。一日3食はなかなか食べられないので、3日分あれば1週間食いつなげられる」。もちろん津波から逃げ切ることが大前提。「まさかここまでこないだろう」の意識を持っていてはダメだ。
講演の最後に参加者から「ライフジャケットは効果があると思いますか」と質問があった。東北地方ではライフジャケットを準備しておくという考え方はあまりないようだったが、「これを用意しておけば必ず助かるというものはない。ただ、準備して無駄になるものもない」といわれていたことが印象に残った。何を用意するか話し合うことで意識が高まると。備えとは、危機意識そのものだろう。何を備蓄しておくかも大切だが、「いま地震が起こったら」と日ごろから意識づけする習慣を身につけることが備えの第一歩だ。(片)

