任期満了に伴う印南町長選は、きょう2日告示される。立候補を予定しているのは現職の日裏勝己氏(65)=皆瀬川=と新人の湯川和幸氏(58)=印南原=。これまで約1カ月にわたる前哨戦は日裏氏が先行、湯川氏が追う形で終え、現新一騎打ちとなる5日間の舌戦がスタートする。
 選挙に向けては日裏氏が昨年9月14日の議会で2選出馬を表明し、無投票ムードが続くなか、年末になって対抗馬擁立の動きが活発化。12月25日に湯川氏が名乗りを上げ、選挙戦モードに突入した。日裏氏は「住みたい、住み続けたい」「子育て・教育の充実」「強靭で安全・安心」「思いやりと安らぎ」「地域産業が輝き賑わい」の5つを実感できるまちづくり、湯川氏は「みなさんから信頼される行政」「若年から高齢者までの健康づくり」「『かせぐ』を常に意識した町づくり」「自助・共助の防災対策」「子育て・教育の充実」「人口の減少問題対策」の6つが公約。大きな争点になるようなものはなく、日裏町政の評価を問う選挙として、両陣営とも町内を回って支持を訴えてきた。
 日裏氏後援会(中村泰介会長)は印南・本郷地区の印南八幡神社西に事務所を設置。1月9日に事務所開きを行った。浜、蕨野、元村、高垣の4区と切目川6区、真妻9区の区長会や建設、商工、環境衛生、管工事、漁業の関係団体から出馬要請・推薦を受け、現職8町議がバックアップ。町内全地区に役員を置き、地元の真妻、切目川、切目の各地区でリード。印南地区では実績をアピールし、豊富な運動量で支持を固める。中村会長は「稲原地区以外ムードは悪くない。組織力に頼って足元をすくわれないよう、こつこつ、そして総力を挙げて戦っていく」。湯川氏後援会(裏野尚男会長)は印南・地方地区の町役場庁舎北側に事務所を設置。1月15日に事務所開きを行った。印南原、津井の2区から推薦を受け、勝手連的に有志でつくられた「いなみかえる応援隊」や現職3町議がバックアップ。地区役員をもたないが、地元の稲原地区でリード。知名度アップへ印南地区では行政経験をアピールし、職員時代のつながりで現職不支持を集めて巻き返しを図っている。裏野会長は「現職と新人の差は大きいが、徐々に支援の輪が広がっている感触はある。町民の信頼を得ながら追い込み、追い越したい」。告示日は両陣営とも届け出を済ませしだい各事務所で出陣式を行い、それぞれ第一声を放つ。
 選管委(楠本勝彦委員長)では運動に必要な「七つ道具」を準備。立候補の届け出受け付けは2日午前8時半から午後5時まで役場2階西別館会議室で行われる。昨年12月2日現在の選挙人名簿登録者数は男3358人、女3836人の計7194人。期日前投票は3日から6日まで。会場は役場1階相談室となり、4日間とも午前8時半から午後8時まで受け付ける。7日の投票は町内18カ所で。開票は午後8時から町公民館で行われる。