県道御坊湯浅線で由良町門前から衣奈までを結ぶ「衣奈トンネル」の新設工事が近く完成する見通しとなり、2月7日午後2時から開通。これに先立ち、午後1時からは由良町主催の開通を祝う会の開催も予定している。門前から衣奈にある既設のトンネルは乗用車の対向が困難だったが、新トンネルの完成で、国道42号から衣奈の海岸線へのアクセスが広く、スムーズになると期待されている。
 既設のトンネルは幅員が4・5㍍しかなく、対向車がある場合は、入り口手前で待っていなければならないなど、交通のネックとなっていた。今回の事業は平成24年度からスタート。新トンネルは延長484㍍、幅員6・5㍍の2車線で、26年3月から衣奈側にある既設トンネル入り口西で着工。「NATM(ナトム)工法」と呼ばれる発破で順調に掘削を進めて、昨年6月、門前側の興国寺北西約300㍍の山腹に貫通した。その後、トンネル内の照明設備や現道へタッチする取り付け道路などを進め、残すところ一部舗装やライン引きなどとなっている。
 現行ルートでは門前側からトンネルへ向かう道路も細く、急カーブだったが、新トンネルはそういったルートをショートカットする形で整備されており、時間短縮にもつながる。地元生活道路の利便性向上はもちろん、周辺地域の産業や観光振興にも寄与すると期待されている。全体事業費は12億6000万円、うちトンネル部分は8億4000万円。
 開通を祝う会では、1時から現地でテープカットやくす玉割り、祝賀パレードを行ったあと、1時半から旧衣奈中学校に移動し、式典や餅まきも行う。来賓で仁坂吉伸知事らが出席する。