元日の昼、家でテレビを見ているとスマートフォンから聴きなれない音が響いた。例の誤報だった緊急速報メールだ。自宅は少し高台だが、海に近く100%安全とは言い切れない場所。ちょうど出かけようと思っていた矢先だったので、とりあえずは家にとどまり情報を待った。テレビの速報を調べたり、ツイッターで調べたり、ニュースサイトや県のホームページを見たりと。テレビ速報やネットニュースでは何も出ておらず、ツイッターではいきなりのメールに戸惑う声や、揺れがなかっただけに当初から「誤報ではないか」という疑問を持つ意見も出ていた。
結局、町内放送で誤報だったというアナウンスがあったが、それまで筆者がしていたのは情報収集のみ。避難することはほとんど考えなかった。そんな時思い出したのが、昨年12月の和歌山工業高等専門学校の防災講演会。その中で、松山大学人文学部社会学科の森岡千穂准教授が、避難しない人の原因について、「災害は起きない」や「自分だけが大丈夫」などと楽観視したり、また嫌なことは考えたくないので何かと理由をつけて自分の都合のよいように解釈してしまうことがあると話していた。この時の筆者もまさにその通りで、「揺れがなかったから」や「テレビ速報がない」などの理由で誤報であると思い込み、また願っていたのだろう。
しかし、実際の地震ではどの程度の揺れかはわからず、また自身がいる場所や状況によっては揺れをあまり感じないかもしれない。またテレビなどの速報も必ずすぐに出るとは言えず、今回と同じような状況になるかもしれない。誤報メールでの自身の行動を振り返って、実際に発生した時に備えよう。(城)

