御坊市と市内の自主防災会、消防団等でつくる南海トラフ地震津波対策検討協議会(会長・柏木征夫御坊市長)の第3回会議が30日に市役所で開かれ、津波避難困難地域解消のため名屋地区と新町地区に建設する津波避難タワーの設置場所が初めて示された。名屋地区は名屋公園、新町地区は小竹八幡神社近くの民有地が適地とし、今会議で了承。来年6月までに事業計画を策定し、早ければ29年度から事業着手する。
 津波避難困難地域に指定されている名屋地区全体と新町地区住民1209人の避難場所を確保するため、前回の第2回会議で市が両地区に1基ずつ避難タワーを建設する方針を打ち出していた。設置場所については、これまで委員から出ていた意見を考慮し、「津波が押し寄せる方向から逆に逃げられる場所」「崩落の恐れがあるため、下川などにかかる橋を渡らずに逃げられる場所」を基本に選定。対象人員が避難できる面積があり、施設へのアクセスが良好などの条件を満たす場所として、南側の名屋地区は名屋公園敷地、北側の新町地区は小竹八幡神社周辺の民間所有地(契約完了までは非公開)が適地とした。民有地は、地元の反対がないなどの条件付きで内諾を得ているという。両タワーとも鉄骨造りで、名屋地区は地上高7・8㍍、新町地区は5・6㍍で「ともに浸水想定の基準水位に相当するので十分な高さ」と説明した。
 委員からは場所についてはとくに異論はなかったが、「高さが心配。想定にとらわれないというのが東日本大震災の教訓なので、もう少し高くしてほしい」「雨露がしのげ、水や資材の備蓄ができるよう鉄筋コンクリートの施設にすることも検討してほしい」などの意見が出た。柏木会長は「補助事業を活用するため、鉄筋コンクリートの施設となると補助対象外となるので難しい。高さ等については計画を策定する段階で皆さんの意見を聞いて考えていきたい」と理解を求めた。事業については異論なく、同協議会は今回で解散。補助申請のタイムリミットとなる来年6月までに計画を策定し、認められれば29年度から事業スタートとなる。
 委員を務めた新町地区の至誠会自主防災会の塩﨑弘直会長(53)は「2カ所へ避難施設を建設してもらえるのはよかった。タワーの日ごろの利用方法や悪天候でもしのげる対策を検討してほしい」と話していた。