京都市内の国道に架かる橋の落下(落橋)防止装置に、製造業者による意図的な溶接不良等が見つかった問題を受け、和歌山県は14日、県内でその業者の同じ製品が使われている県管理の橋梁が5橋あったと発表した。うち3橋は日高川町初湯川地内の小豆橋などダム湖沿いにあり、県は今後、製品の健全性を確認し、不良と判明した部材は補修を行うという。
落橋防止装置とは、兵庫県南部地震程度の地震より大きな揺れにも耐えるよう設計されている支承(上部と下部の間に設置する部材)などが万一破壊した場合でも、上部構造が落下することがないよう被害を最小限に抑えるための装置。
国交省道路局の発表によると、先月末、京都市内の鴨川に架かる国道の橋の落下防止装置等に溶接部の不良が見つかり、調べたところ、装置の製作を請け負った下請業者の久富産業㈱(福井県福井市)が意図的に溶接工程を省くなどし、第三者の検査機関である㈱北陸溶接検査事務所(福井県福井市)の職員が過去5年間にわたり、納品の際の超音波探傷試験の際に溶接不良データを隠蔽(いんぺい)していた可能性があることが分かった。同局の調べでは、久富産業が製作した装置は各地方整備局が管理する2府15県の国道、高速道路で計92の橋に使用されているという。
この発表を受け、和歌山県が過去5年間に耐震補強を行った県管理の橋を調査した結果、日高川町の椿山ダム湖沿いの国道424号で小豆橋、場ノ谷橋、笹木橋の3橋ほか、田辺市龍神村小家地内の国道424号の金比羅橋、新宮市の国道168号の桧杖橋に使用されていることが分かった。

