みなべ町は1日、甲子園球場で行われた阪神―広島戦で、「南高梅誕生50周年記念紀州みなべ南高梅ナイター」と銘打ってPR活動を行った。ことしで10年目の取り組み。セレモニーではうめ娘2人が両軍に梅干しを贈呈したほか、試合前にはPR用の梅干しを来場者に配布した。小谷芳正町長は「今後も梅のPRに取り組み、消費拡大につなげたい」と話している。
 町内西本庄の井口富雄さん(67)と井口修一さん(67)らが阪神球団の関係者と交流があったことがきっかけで、平成18年から開始。以後、毎年続けられている。
 ことしも、試合前のセレモニーでうめ娘の田中亜紀さん(23)=晩稲=が阪神タイガースの江越大賀選手に、池添早紀子さん(23)=西本庄=が広島カープの磯村嘉孝選手に、それぞれ南高梅を手渡した。電光掲示板のモニターには「南高梅誕生50周年記念 紀州みなべ南高梅ナイター 日本一の梅の里 和歌山県みなべ町」などと大きく映し出された。セレモニー以外にも、開門と同時に9カ所の入場ゲート付近で3粒入りの梅干しパックや梅の効能の説明入りパンフレットなど5000セットを配ってPRした。受け取った人からは「ことしは例年よりも遅かったね」「梅干しをいただけてうれしい」などの声が聞かれた。小谷町長は「南高梅の知名度の高さが実感できたし、熱中症予防や疲労回復など梅の機能性についても認知されてきているように感じた。今後もできる限り続けていきたい」と話していた。
 当初は小谷芳正町長の始球式も予定されていたが、雨が降ったりやんだりするあいにくの空模様だったため取りやめとなった。試合は約30分遅らせて開始されたが、1回表に阪神の能見篤史投手が2者連続三振を奪ったところで雨脚が強まり、ノーゲームとなった。