民間災害ボランティア団体、紀州梅の郷救助隊(尾﨑剛通隊長)は、ことしで結成20周年を迎える。結成以来、全国各地で発生した災害現場に出動。復旧支援活動を続けている。節目の年を記念し、10月25日には東日本大震災被災地の宮城県気仙沼市から住民3人を招き、防災の会(仮称)の開催も検討している。
同救助隊が発足したのは平成7年12月。同年1月17日に発生した阪神大震災がきっかけだった。当時消防団員だった尾﨑さんは「阪神地方は地理的に比較的近いし、これは出動があるだろうと思ったが、出動命令はなかった。その歯がゆさから、自分たちで隊を結成しようと思った」という。
最初の出動は平成9年に島根県で発生したロシア船籍タンカー「ナホトカ号」の重油流出事故。以後、中越地震(平成16年)、能登半島地震(19年)、中越沖地震(同)、防府市土砂災害(21年)、作用町水害(同)、奄美大島の集中豪雨(22年)などでがれきの撤去や水害の泥出しなどの活動に取り組んできた。平成23年に発生した東日本大震災では、宮城県気仙沼市を中心に活動。以後も毎年同市を訪れ、被災者らと一緒に慰霊と交流のイベントを行っている。
10月に予定している防災の会(仮称)は、町の自主防災会と共催。東日本大震災の活動を通じて交流が深まった常念寺住職、支援活動を展開した同市職員、被災者の3人を招き、パネルディスカッションで防災について意見交換することを検討している。尾﨑隊長は「一番印象に残っているのは東日本大震災。これまでの災害支援活動でいろいろと勉強させてもらった。近い将来の発生が懸念されている南海地震への対応に生かしていくことが重要」と、20年間を振り返りながら今後を見据えている。

