国は能力・実績に基づく人事管理の推進へ各自治体に「人事評価制度」の導入を求めているが、来年4月までの導入期限が迫ってきた。日高地方では印南町がことし4月から導入しており、残り6市町は慎重に協議中。同制度の特徴は「職員が個々に立てた目標、達成度を基に業績を評価」となっており、職員の士気や住民サービスの向上につながると期待されるが、公正な評価のための制度づくりなど、難しい面もある。
 人事評価制度は「地方公務員法及び地方独立行政法人法」の一部改正が平成26年5月に公布されたことに伴い、全国の各自治体が28年4月までの導入を求められている。行政改革などで職員数が減少してこれまで以上に個々の職員の高い能力と業績を挙げることが求められている中、「能力、実績に基づく人事管理の徹底で高い能力を持った公務員の育成」と「組織全体の士気高揚、公務能率の向上で住民サービスアップ」を図るのが目的。現行の「勤務評定」では職員の能力を評価するだけだったが、新しい人事評価では、能力に加えて、職員が個々に具体的な業務の目標(いつまでにどの程度の水準で達成するか等)を設定し、達成度を評価。それを基に昇任、昇格、昇給、降格、勤勉手当などに影響してくる。ただ、例えば民間企業の営業では業務成績が数値で分かりやすいが、公務員では戸籍係や福祉分野など、目標を立てて、達成度を判断するのが難しい課もある。また、制度導入にあたっては、評価する側(管理職)と評価される側の双方ともに制度を適切に運用できるよう十分な研修が必要となる。
 制度の規則については、原則5段階評価となるが、どういった基準で評価をするのかなどは自治体ごとに検討が必要。印南町では前町長時代に導入したが、評価基準の厳しさなどが問題視されて凍結。日裏勝己町長になって、「職員のモチベーションが上がるように」「プラス加算になるように」などと配慮して見直し、日高地方の他市町より一足早く導入した経緯がある。ほか、御坊、美浜、日高の3市町は、庁舎内で検討チームをつくって規則の作成を進めており、10月からの下半期の間に試行したい考え。日高川町は4月から、由良町は6月からそれぞれ職員の目標を聞いた上で試行しながら、今後、規則を作成する方針。みなべ町については今秋にも庁内の検討チームを立ち上げていくが、まだ手探りの状態で、試行期間が設けられるのかどうかも分からないという。
 いずれにしても来年4月からの制度導入リミットが迫る中で、各自治体は慎重かつ早急な規則作成が求められている。