第97回全国高校野球選手権和歌山大会5日目の13日、2回戦3試合が行われ、第2試合の紀央館は高野山に快勝し、3年連続の初戦突破を果たした。昨年ベスト4の紀央館。1年前の紀三井寺でチームの快進撃を支えた3年生バッテリーが攻守にわたり大活躍を見せ、昨年の夏超えへ好発進を決めた。3回戦は大会10日目の19日、第2試合(午前11時半~)で、日高―粉河の勝者と対戦する。
高野山
000100000 1
00200031× 6
紀央館
 紀央館は3回1死から1年生で遊撃の先発に抜てきされた徳永が中前打で出塁。暴投、四球、バントで2死二、三塁と好機を広げると、久保が痛烈に中前へはじき返し、2者を迎え入れた。中盤、エース・楠岡の粘り強い投球でリードを保つと、7回は寺坂の左中間二塁打、内野ゴロ、四球、二盗で1死二、三塁とし、まず川口の左前適時打で1点を追加。走塁死で2死三塁となったあと、先制2点適時打の久保が初球を強振、左越えに会心の2点本塁打(大会第5号)をたたき込み、突き放した。8回には2番手投手を攻め立て2死二塁とし、寺坂の右前打で本塁返球後に相手守備に乱れがあり、さらに1点加えた。
 先発・楠岡は3回2死満塁のピンチを三ゴロで断ち、4回には中越え三塁打のあとバント安打の処理にミスが出て1点を奪われたが、その後の1死一、三塁は二ゴロ併殺で切り抜け、追加点を与えなかった。1年生から夏の紀三井寺を経験、昨年4強入りに貢献した右腕は、この日も最後まで持ち前の制球力を武器に落ち着いた投球を見せ、味方の11安打を上回る12安打を許しながら要所を締め、自責点0で完投した。
 攻撃では1年生からマスクをかぶる3年生の久保が3安打4打点と大当たり。攻守の中心選手が期待通りの活躍を見せ、初戦を快勝で飾った。