県が独自の事業をモデルとして国に提案、制度化された総務省の過疎集落自立再生対策事業は本年度、「過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業」に名称が変わり、県内から日高川町三百瀬など2地域が交付決定を受けた。国の支援事業では日高地方で4件目となる三百瀬は、遊休農地を活用した新たな特産品づくり、都市住民との交流、秋祭りの「三百瀬だんじり」の継承などに取り組む。
県は平成23年度から、市町村全体ではなく、住民生活の一体性を重視した「過疎生活圏」の活性化に向け、住民の主体性を生かした取り組みを支援する独自の過疎集落再生・活性化支援事業を推進。これまで日高川町の寒川、みなべ町の清川、紀美野町の長谷毛原など13の生活圏が採択され、県の支援を受けて地域の特産、特性を生かした取り組みを続けている。
今回の「過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業」は、和歌山県の過疎対策をモデルに制度化された国の事業。昨年度までは過疎集落等自立再生対策事業として、日高地方では日高町の比井崎、印南町の奥真妻(上洞・川又)、由良町の畑・中・門前の3地域が支援の採択を受け、事業名が新しくなった本年度は県内から日高川町の三百瀬と那智勝浦町の太田の2地域が交付先に決定した。
三百瀬は108世帯313人が暮らし、高齢化率は25.2%。主な産業はかんきつ、野菜、水稲などの農業で、路線バス停留所、金融機関はなく、日用雑貨の商店が1軒だけとなっている。基幹産業の農業は高齢化、後継者不足、耕作放棄地の増加、鳥獣被害の拡大などが課題で、少子高齢化により地域の行事の規模縮小や休止もあり、地域の活力となるコミュニティーの強化が必要。国からは1450万円の補助を受け、本年度は三百瀬元気づくりの会が主体となって活動拠点施設を整備し、遊休農地を活用したコンニャク芋の栽培・特産化、貸し農地を通じた都市住民との交流、秋祭り(紀道祭)の三百瀬だんじりの継承などに取り組む。

