アベノミクスによる株高が続いている。日経平均株価は2万円を超え、自民党が民主党から政権を奪還した平成24年当時の8000円代と比較すると2倍以上。上場企業では決算発表の時期だが、好決算が続いているようだ。
 しかし、日本マクドナルドホールディングスの決算についてはアベノミクスとは逆の流れ。報道によると、前年の最終損益は218億円を計上し、11年ぶりの赤字に転落した。その要因は中国の上海福喜食品で発生した消費期限切れ鶏肉問題が影響し、売上高が大きく減少したことが大きい。信頼回復のために必要経費がかさんだのも収支を悪化させた原因だという。
 近年は食の安全に対する消費者のニーズが高まっている。平成20年には大阪市の高級料亭船場吉兆でも食品偽装表示や料理の使い回しが発覚。当時は社会問題にも発展し、廃業に追いやられることにつながった。食に対する不安が発覚すると消費者は離れ、大きな痛手をこうむる。
 梅の産地ではこれから本格的な収穫シーズンを迎えるが、自然食品だから安全という訳ではない。アカダマケシキスイ(甲虫)の幼虫が熟して落ちた果実に侵入することがあるからだ。最近は消費者からの苦情も増えているという。みなべ梅対策協議会でも以前から対策に乗り出しているが、ことしからはケシキスイを除去する水浸漬を徹底させるために巡回確認の実施を決めた。農家自身の意識向上が大切でやむを得ない対策だろう。
 ケシキスイが入ってしまった梅干しの数に比例して消費者は減少する。行政や関係団体らが知恵を絞り、汗水を流して消費拡大に奮闘している努力を無駄にするだけでなく、産地を揺るがす危険も秘めている。     (雄)