安倍晋三首相が16、17の2日間、和歌山県内を訪問し、世界遺産の高野山や熊野本宮大社、和歌山市の島精機製作所を視察した。日高地方にも大きな被害をもたらした4年前の台風12号豪雨の災害復旧状況視察では、田辺市中辺路町の国道311号の工事現場に立ち、仁坂吉伸知事から工事の進捗状況等の説明を受け、「あらためて国道が果たす役割は大きいと感じた」などと感想を述べた。
安倍首相は16日朝、世耕弘成官房副長官らとともに兵庫県へ入り、神戸市にある阪神淡路大震災の「慰霊と復興のモニュメント」などを訪れ、午後には南海電車で高野山に到着。二階俊博総務会長、仁坂知事らの出迎えを受け、開創1200記念大法会でにぎわう金剛峯寺や壇上伽藍を参拝し、夜は白浜町内のホテルに宿泊した。
17日はまず台風12号豪雨の災害復旧状況をみるため、田辺市中辺路町の滝尻王子近くの県管理国道311号を訪問。大規模な土砂崩れで道路が寸断された富田川沿いの現場は、土砂で埋まった道路の対岸に道路と2本の橋が新設され、ことし3月27日に供用開始となった。
仁坂知事はパネルを使って、12万立方㍍もの土砂の撤去、応急仮設道路と仮橋の建設など、災害発生から3年半後の対岸ルート供用までの工程を説明。「被災現場を長くそのままにしておくと、地域の経済はもちろん、人の心もすさんでくる。私たちはそれを恐れ、一日も早い復旧、復興を目指して取り組んできた。とくに国土交通省、内閣府の方々にはお世話になり、助けていただきました」と感謝を示すと、安倍首相は「ここは道路の機能を維持しながらの復旧だったようだが、やはり国道の果たす役割はあらためて大きなものがあると感じた」などと述べ、国、県、市町が一体となっての取り組みに深くうなずいていた。
国道311号の視察には約50人の一般住民が集まり、終了後、安倍首相は1人ひとりと握手し、高校生らとのスマホでの写真撮影にも笑顔で応じていた。

