町内の道路の陥没や表示板の破損などについて住民や団体から情報提供してもらおうと、印南町は新事業「印南町道路パトロールボランティア事業」を実施。11日にはボランティア登録第1号として社会福祉協議会(小松幸弘会長)が申請書を提出した。
 印南町は面積が広い分、道路も多く、町道だけでも総延長287㌔と日高川町に次いで長い。そのため道路の欠損個所などの報告は区長会に協力を要請していたが、さらにきめ細かく把握できる体制を整えようとボランティアを呼びかけることを決めた。対象となる報告内容は道路の陥没や穴、路肩崩壊、側溝やグレーチング、ガードレール、案内標識の損傷、放置物など。
 11日には小松会長が町長室を訪問し、日裏勝己町長にボランティア登録の申請書を提出。ヘルパー26人と職員4人の合計30人が協力していくことになった。日裏町長は「住民目線で道路状況を見て報告していただき、できるだけ対応していきたい」と話し、小松会長は「ヘルパー26人が町内の隅々まで毎日走っていますので、今まで以上に気をつけるようにします。また道路の欠損は高齢者が転倒し寝たきりの原因になる可能性もありますので、積極的に協力していきたい」と話した。ボランティアは団体だけでなく一般からも募集する方針で、今後、広報誌などを通じて呼びかけていく。
 道路の欠損では、グレーチングの跳ね返りによる自動車への損害賠償の支払いが過去にも数回あり、議会からも事前の対策などを求める声が出ていた。