和歌山県からカナダ西部のBC(ブリティッシュコロンビア)州へ移民した人たちでつくる同州和歌山県人会が創立50周年を迎え、かつて多くの移民を送り出した美浜町の森下誠史町長が記念式典への招待を受け、仁坂吉伸知事らとともに出席する。美浜町とカナダは25年前から中学生が相互訪問する交流事業が続いていたが、10年前から途絶えており、森下町長は「新たな形の交流のきっかけづくりができれば」と話している。
ことしは「カナダ移民の父」と呼ばれる美浜町三尾出身の工野儀兵衛がBC州ビクトリアに渡って127年になり、儀兵衛らが開拓したリッチモンド市の港町スティーブストンにはいまも、三尾などからの移民とその子や孫らが暮らす日系カナダ人コミュニティがある。
美浜町では平成2年にスティーブストンのカナダ日系社会との親善を目的とした国際交流協会が発足し、同年から中学生を相互派遣する事業がスタート。しかし、カナダ側では日本語を話せる人の減少や世話人の高齢化、資金難などの問題が出始め、16回目となる10年前の松洋中生徒7人のカナダ訪問を最後に交流が途絶え、その後、再開されることなく町国際交流協会も解散した。
BC州県人会はことしで発足から50年を迎え、25日にはリッチモンド市内のホテルで記念式典を挙行。和歌山県からは美浜町の森下町長と鈴川基次議長、仁坂知事、県議会の中村裕一議員、花田健吉議員らが出席する。
仁坂知事と県議らは22日からメキシコ、アメリカを訪問して25日から26日までカナダに滞在し、森下町長と鈴川議長は25日から合流して28日まで滞在。森下町長は式典以外に日系センターの訪問、BC州県人会と同様、美浜からの移民が多いカナダ東部オンタリオ州トロントの県人会役員との懇談等も予定している。
森下町長は「リッチモンド市とは和歌山市が姉妹都市提携を結んでいるが、移民の出身地からいえば、美浜町とも姉妹都市になってもなんらおかしくはない。定期的な訪問は途絶えてしまったが、現地の日系人の間にも日本との交流促進を望む人は多いはず。今回の訪問が新たな形の交流のとっかかりになれば」と話している。

