みなべ町出身で千葉県に住む音楽療法士宮本昌子さん(80)がこれまでの活動を振り返り、日本人の心に響く歌とともに、高齢社会を心豊かに生きるための道しるべとして書き下ろした「歌って健やか わが八十年の歌物語」を発刊した。印南町出身で元防衛庁調達実施本部副本部長の夫双葉さん(80)との共著で、童謡や唱歌の時代背景や解説のほか、双葉さんが平和を願って詠んだ短歌も掲載。15日から全国の有名書店等で販売される。

 昌子さんはみなべ町岩代の出身で、南部高校から和歌山大教育学部音楽科を卒業。串本町の大島中学校や田辺市の明洋中学校で教壇に立ち、昭和36年から4年間のアメリカ留学で音楽と気功、ユング心理学などを修め、平成10年からは音楽療法士として地域住民の心と体の健康づくりをサポートする「歌って健やか」活動を展開している。

 現在は千葉県四街道市に住んでおり、今回の本は夫婦ともに元気で傘寿を迎えたのを機に、8年前に発刊した「歌って健やか 歌の玉手箱」に続く第2弾の姉妹編。夫婦で日本人の愛唱歌、童謡、唱歌、フォークソングなどとの出合いをたどりながら人生を振り返り、昌子さんと同じ南部高校から防衛大を卒業し、防衛庁海上幕僚監部経理補給課長、海上自衛隊木更津航空補給所長などを務めた双葉さんは、戦争と平和をテーマに詠んだ自身の短歌などをつづっている。

 昌子さんと双葉さんは「高齢社会を健やかに、心豊かに生きるための道しるべとなるようにとの願いを込めて書きました。多くの方に読んでいただき、少しでもわが人生の恩返しができればと思っています」と話している。

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