江戸時代、かつお節に関して偉大な功績を残した印南漁民3人の顕彰石碑建立に向けて賛助金集めを進めている「顕彰碑建立会」に、記念石碑とともに飾る印南漁民3人が活躍した全国各地の石が届いた。高知県土佐清水市、鹿児島県枕崎市、千葉県の南房総市、西伊豆町、銚子市の5カ所。同会では「石も届き、石碑建立へ大きな励みになる」と喜んでいる。
 同会は印南町文化協会の坂下緋美会長が発起人として発足。石碑にはかつお節を考案し土佐で活躍した「角屋甚太郎」、鹿児島枕崎に製法を伝えた「森弥兵衛」、伊豆と房州へ土佐改良節を伝えた「印南與市」の3人の名前と功績を刻むほか、石碑の前に3人が活躍した5カ所と印南の6つの石を飾る予定にしており、5カ所を訪問した経験がある坂下さんが各地に協力を呼びかけていた。石が届けられた5カ所では、それぞれ印南漁民が顕彰されており、今回の協力要請も快諾。3人が活躍した海岸の石などが届けられた。石碑は印南漁港浜公園に建立される予定で、今月中にも取りかかり、秋までの完成を目指す。
 賛助金集めは順調に進んでおり、坂下さんは「さっそく多くの賛同が寄せられ、皆さまの故郷への熱い思いを知ることができた。中には賛助金の呼びかけがきっかけで3人のことを知ったという人もおり、うれしい限り。石が届いたことを励みに、さらに頑張りたい」と話している。
 賛助金は4月末まで町公民館で受け付け中。5月以降は坂下さん℡090―2064―7293で受け付ける。