統一地方選の和歌山県議選は3日に告示され、御坊市部(定数1)に自民党現職の中村裕一氏(55)=熊野、7期=、日高郡部(定数3)に坂本登(68)=みなべ町南道、4期=、花田健吉(56)=印南町印南原、3期=、冨安民浩(67)=日高町高家、6期=の3氏が立候補した。無投票ムードが漂う中も、出陣式では各候補者がそれぞれ防災対策、人口問題、産業振興などで力強く第一声を放った。

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中村 裕一氏(55)

 中村陣営では薗地内の選挙事務所で出陣式を行い、支持者ら350人(主催者発表)が来場した。最初に野村義夫後援会長は「4年前と違って対立候補の顔が見えずきょうを迎えたが、この4年間の活動の総括としてゴールを目指せるよう皆さんのご支援を」と呼びかけた。来賓の柏木征夫市長は「4年間お疲れさま。その実績に感謝し、今後の4年間の活動に期待したい。力いっぱい応援する」、西本和明市議会議長は「敵は見えないが最後まで戦う気持ちで頑張ろう」と激励した。中村氏は「この4年間で巨大地震と人口減少対策に全力を尽くしたい。今回、立候補の届け出は1番となったが、選挙の結果も1番となれるよう、よろしくお願いします」などと支持を訴えた。このあと、ガンバローコールで必勝を期し、街宣車で市内一円を巡った。

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坂本 登氏(68)

 坂本陣営ではみなべ町南道の選挙事務所で出陣式を行い、約700人(主催者発表)が気勢を上げた。後援会の早川正志会長(62)が最初にあいさつし、「問題を解決できる仕事のできる人間が必要。坂本先生は4期16年の実績と実行力がある」と一致団結を呼びかけた。坂本氏は5期目の意気込みを訴え、「1次産業の振興がなければ地域の発展がないというのが信条。商工、福祉、教育などの活性化にもつながる。いま登録に向けて進めている世界農業遺産を成功させ、梅、備長炭、ミツバチを世界に売り出していくことが地域振興になる。梅の機能性表示にも全力で取り組んでいきたい」と第一声を放った。地震や津波の防災対策による安全安心のまちづくり、子どもの教育に取り組むことも約束した。最後にガンバローコールで締めくくった。

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花田 健吉氏(56)

 花田陣営では印南町印南原の選挙事務所で行い、支持者ら約200人(主催者発表)が集まった。朝間諭後援会長は「現知事県政の中、相当な仕事ができると思いますので、今後ともよろしくお願いします」とあいさつ。花田県議は「私の政治の原点はふるさとで次の世代が生活できること」とし、「和歌山県の近くには関西空港という日本唯一の24時間空港がある。そして日高地方は有数の農業産地であり、その作物は世界でも優れている。アジアへ販路を開拓していけば、農業は有力な産業になり得ます」と第1次産業の発展に取り組むことを強調。さらに企業団地など活用による若者の雇用確保、高校中退者の対応、高齢者が安心して暮らせる環境づくり、地震・津波対策を訴え「さまざまな問題を皆さんとともに解決していきたい」と支持を呼びかけた。

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冨安 民浩氏(67)

 冨安陣営では日高町萩原の選挙事務所で出陣式が行われ、約500人(主催者発表)の支持者が詰めかけた。後援会会長代理で元JAグリーン日高組合長の鈴木恒雄氏が「冨安先生には農業施策について情報提供、ご助言をいただいてきたが、農業のみならず郡内の産業振興に欠くことのできない存在。この選挙を通じて、さらにご活躍してもらうには皆さんのご支援、ご協力が欠かせない」とあいさつ。日高町の松本秀司町長、由良町の畑中雅央町長に続いて壇上に立った冨安氏は「6期24年間、『政治は結果責任である』という信条の中で活動を続けてきた」と述べたうえで、「道路問題、防災・減災対策、1次産業の振興はもとより、(さまざまな問題、課題に対して)県議として『責』を果たしていく覚悟」と力強く第一声を放った。