みなべ町東本庄の県うめ研究所は、「梅の苗木を植え替える時に、活性炭を土に混ぜると連作障害の軽減効果がある」という研究結果をまとめた。活性炭が連作障害物質を吸収すると思われ、混ぜる割合は土の量に対して活性炭1%が最も効果的であることも分かった。県内では1980年代以降に定植した園地が多く植え替え時期に来ており、梅農家には朗報となりそうだ。
連作障害は一般的に「いや地」と呼ばれ、同研究所では「梅の改植に伴う『いや地』回避のための土壌改良検討調査」を紀州うめ研究協議会(田辺・みなべ等の生産者、JA、行政等で組織)の協力を得て20年度からスタート。26年度まで6年間の成果をまとめた。
梅は、25年程度で新しい木に植え替えるのがベスト。「いや地」の対策としては、園地の土を入れ替えたり、幼木よりも「いや地成分」の影響を受けにくいとされる成木を定植する方法がある。いずれも大きな労力が必要なうえコストが高くつくことから、同研究所では他の方法を検討し、他県で「アスパラガスの連作障害対策に活性炭が大きな効果がある」との報告があったのを知って「梅にも活用できないか」と研究を始めた。
活性炭にも木質系やヤシガラ系などさまざまな種類があり、調査の結果、木質系が最も効果があることが判明。次に、土に対してどれだけの割合で混ぜれば効率的かを実際に園地で調査すると、1%が最も生育がよいことが分かった。活性炭以外では、よりコストが安くつく木炭を調査。梅の剪定枝とヒノキの2種類の木炭で調査すると、ヒノキを650度から700度で焼いた炭が最も養分吸着率が高いとの結果が出た。実際に木炭を混ぜて定植すると、活性炭ほどではないもののある程度の効果はあったという。
改植の実験では、古い木の根をすべて引き抜いた園地と根を残したままの園地で生育状況を比べると、根を残さない方が連作障害は少なく、根が残っている場合は根に近いほど連作障害が強く出ることも分かった。切り残した株の根から「いや地成分」が分泌されることが推測されるという。
同研究所の下博圭研究員は「これらの研究で活性炭の効果が確認できた。梅の値段がよかった1980年代以降に定植した園地が多く、これから改植時期を迎える農家に参考にしてほしい。活性炭と並行して土壌消毒の効果も現在研究を続けているので、まとまり次第発表したい」と話している。

