印南町と「災害時の被災建物の応急活動等に関する協定」を結んでいる公益社団法人日本建築家協会(JIA)は、印南町島田の島田運動場で災害時用の仮設住宅配置計画を策定。7日には現地調査も行った。万が一の際、速やかに整備するための備えで、県内でも先進的な取り組み。今後、町内の各広場で計画策定を進めていく。
 仮設住宅配置計画は、災害時に住宅を配置することになる広場に事前に建設場所を決めておくことで、有事の際スムーズに建設に取り掛かることができる。印南町での計画の第1弾は切目地区の住民らの避難所となっている島田運動場。6坪、9坪、12坪の3パターンの住宅を組み合わせ54戸の建設計画を策定した。また住宅は一般的なプレハブと違い木造。建設に重機を使う必要がなく、1棟700万円のプレハブより200万円程度安く、さらに恒久的に使えるため仮設住宅としての利用を終えた後も移設して住宅として使うことができる。このほか資材のほとんどは地元で調達可能で、組み立ても地元業者で対応できるため被災地での経済循環のメリットもある。
 7日には日裏勝己印南町長をはじめ、各担当課長らも立ち会って図面をもとに現地調査。資材や工事車両のため運動場入り口を広げる必要があることなどを確認した。
 同協会和歌山災害対策委員長の森岡茂夫さんは「過去の災害ではこの計画がなかったことが仮設住宅整備遅れの原因の一つになっている」と話し、日裏町長も「災害に備え、できるだけのことはやっておきたい。仮設住宅では今後、資材の調達や建設作業員の確保などの検討も必要。また住民にも何らかの形で知らせていきたい」と話している。