高齢者の就業をサポートし、生きがいづくり、社会参加の機会を提供する任意団体として、昨年8月から運営がスタートした日高町シルバー人材センター(尾﨑弘美理事長)は、順調な滑り出しを見せている。ことし1月末まで半年間の作業実施件数は91件に上り、事業収入はすでに初年度の目標額100万円の2倍に迫る195万円超を記録。新年度からは仕事内容をさらに充実させ、多様な依頼者ニーズに対応していく。
 事務局によると、1月末までの作業依頼は夏場から秋にかけての草刈り、庭木の剪定、樹木の伐採、ハチの巣撤去を中心に、屋根や手すりの補修、補強の大工仕事、遊休農地の管理、室内の清掃、高齢者の食事づくりなどがあった。運営がスタートした8月の作業実施件数は7件にとどまったが、9月は21件。10月には最高の24件をこなした。町内だけでなく御坊市、由良町、日高川町、美浜町からの依頼もあり、売り上げに当たる事業収入は半年間で195万円を突破。順調な滑り出しとなっている。
 シルバー人材センターは、センターが仕事を請け負い、働いた会員が配分金(時給750円~)を受け取る仕組みで、町から補助金を受けて運営している。会員は原則、町内在住のおおむね60歳以上とし、27日現在で男性48、女性10の計58人。設立時より2人増えた。会員の平均年齢は67歳、最高齢は79歳。建築、建設、介護関係や栄養士、調理師の資格を持つ人、大型車の免許取得者、経験豊富な農業者ら多彩な人材がそろい、仕事に当たっている。
 新年度は大掃除、空き家の管理、引っ越し、買い物支援など新たな依頼にも対応できることをPRし、会員が製作したしめ縄の販売などにも取り組む方針。事業収入は400万円を目標にするという。
 高家地内の農村環境改善センター内に事務局を設置。月~金曜日午前9時から午後4時まで職員が常駐している。会員は随時募集中。入会、仕事の依頼などの問い合わせは事務局℡0738―70―0385。