今秋の紀の国わかやま国体とわかやま大会(全国障害者スポーツ大会)に向けて、日高川町が進めている和佐の南山スポーツ公園陸上競技場の改修工事は大詰めを迎えている。陸上競技場は両大会のアーチェリー競技のメーン会場で、これまでの土に替えてフィールドをウレタン舗装や人工芝にするなどリニューアル。国体後の利用を視野に入れた充実した施設を目指しており、日高地方のスポーツの中核施設として期待されている。
 今年度に実施しているのは、アウトフィールド以外の部分を整備する1期工事。トラック、跳躍走路、インフィールドの投てき・跳躍スペースなどをウレタン化し、天候に左右されない全天候型に改良。ほかインフィールドの中央部分を人工芝にし、砲丸投げの着地エリアをアンツーカー(レンガ等の土を粉砕した赤褐色の人工土)にするリニューアル整備を進めている。工事は最終段階ですでに美しい緑の人工芝が敷き詰められ、現在トラックとインフィールドを町のイメージカラーである色鮮やかなブルーに舗装している。今年度中にも競技で利用するすべての設備が完成する。事業費は5億4000万円で、うち1億4800万円は独立行政法人日本スポーツ振興センターの助成金。施工は和歌山市の日本体育施設㈱和歌山営業所。アウトフィールドの2期工事は来年度。サッカーなど陸上競技以外での利用も考慮に入れられている。
 日高川町では、国体に向けて昨年度から来年度まで3年間で約9億円をかけて南山スポーツ公園を整備する計画で、昨年度までに陸上競技場で2階建ての本部棟や公衆トイレなど完成。国体時にアーチェリー競技の練習場となる野球場は内野を黒土にし、選手の安全面を考慮してフェンスにラバーを設置した。未舗装だった駐車場もアスファルト舗装し、約200台収容のスペースを確保したほか、野球場西側の用地を整備し、国体時に物産販売や交流スペースとして利用する多目的広場が完成している。