御坊ロータリークラブ(小池庸子会長)の創立記念例会が13日、御坊商工会館で開かれ、「第10回和田勇感想文」最優秀賞の表彰式が行われた。5年生を対象とした小学校の部は笹野文乃さん(稲原)、2年生対象(河南のみ1年生)の中学校の部は中井充歩さん(日高附属)が選ばれ、小池会長から表彰状が贈られた。
 感想文の表彰は、幼少期を御坊で過ごし、「超我の奉仕の精神」で東京五輪誘致に尽力、戦後の日本の復興に貢献した故和田氏の功績をたたえ、平成16年にクラブ創立50周年記念事業として和田勇賞とともにスタート。ふるさとの偉人について知ってもらいたいと、日高地方の各学校に製作したビデオと絵本を配布し、毎年感想文を募集している。ことしは小学校の部に22校475人、中学校の部に14校598人の応募があった。笹野さんは、敗戦による差別で苦しんでいた日本人の希望と夢のために全力を尽くした和田氏の人生をたたえ、「人生は一粒の涙。その人生を何もしないで過ごすのはとてももったいない。若い人たちにはこのような人生を送らないように常にチャレンジしてほしい。それが和田フレッド勇の願い。私も『私と姉に次の東京五輪に出場してほしい』という母の夢に向かって挑みたい」とつづっている。中井さんは、日本人に勇気と自信を与え、愛する日本が元の素晴らしい姿を取り戻すために五輪誘致に尽力した和田氏の超我の奉仕の精神に感銘を受け、「いまの日本も、さまざまな災害で困っている人がたくさんいる。復興のために和田さんのように行動することは難しいが、私たち一人一人が日本を愛し、日本人であることの誇りをもつことはできるはず。同じ日本人として、何か困っている人がいるのなら、自分のできることをしていきたい」と述べている。
 表彰式では笹野さんと中井さんが会員の前で作品を発表し、市役所前にある和田氏のレリーフ前で記念撮影を行った。ボランティアやスポーツ振興、文化活動など通して地域社会に貢献した人をたたえる「和田勇賞」の該当者はなかった。
 感想文の優秀賞、入賞は次の皆さん。
 【小学生】優秀賞=井本有咲(和田)、佐々木優(切目)▽入賞=大江恋音(衣奈)、芝山輝(塩屋)、祭本真由(御坊)、川口陽史(同)、大沼はるな(名田)、中村光希(藤田)、梶原悠花(湯川)、藤瀧瑠利(松原)、田中裕貴(志賀)、小宮華ノ香(内原)、白樫希穂(由良)、角心暖(白崎)、古川琴那(川辺西)、栗林慶(和佐)、山﨑あかり(印南)、北村夏香(比井)、花本悦男(清流)、杉本満桜(三百瀬)、太田奨馬(寒川第一)、安達勇樹(江川)【中学生】優秀賞=橋本朋佳(日高附属)、芝崎理紗(河南)、滝口直央(大成)▽入賞=東さくら(稲原)、山本章悟(御坊)、森本晃仁(松洋)、野田有希(名田)、松本彩(湯川)、林奨真(切目)、小川真由(印南)、楪すず(清流)、前山くろえ(早蘇)、倉本紗綾(由良)、田中麻絢(日高)