御坊市立体育館で11日、日高高校バレーボール部の同校創立百周年記念事業「元男子バレーボール日本代表監督植田辰哉氏による講演会及びバレーボール教室兼日高地方中学生強化練習会」があり、同校男女バレーボール部員や地元の中学生選手、指導者、保護者ら約150人が参加した。
 植田さん(50)は2008年の北京五輪に日本男子代表監督として出場。現役時代は1992年のバルセロナ五輪に出場、主将を務め、6位入賞を果たした。講演会では選手の意識の持ち方、指導者の心得などについて熱弁。選手には「1人で100㌔の重りを引ける人が8人集まって重りを引いたとき、(本来なら800㌔の重りを引けるはずが)384㌔までしか力が出ないといわれている。人間は、無意識に人任せにしてしまうところがあるので、チームが勝つためには常に当事者意識を持つことが必要」とアドバイスし、選手たちだけでなく指導者にも「学ぶことをやめれば、教えることをやめなければならない」とレベルアップを訴えた。
 バレーボール教室は基本を中心に練習。オーバーパスでは「安定感のある構えをつくる」「とる前に『OK』と大きな声を出して」と身振り手振りで教え、参加者たちも熱心に取り組んでいた。